配合飼料原料の再点検(6)DDGS

DDGSは過去のブログでも紹介しています。 今回は配合飼料原料としての特性を主に示したいと思います。

本品の日本標準飼料成分表に示された成分値例では、CPは乾物当たり28.9%、油脂含量12.2%、TDNは93.4%と前回紹介した加熱大豆のCP41.7%、油脂含量21.4%、TDN107%と比較し低く、またNDFの消化率も低い値です。一方、圧片コーンはCP8.8%、TDN93.6%であり、DDGSと比較しTDNは同程度、CPは低い値です。

また、農家さんが使用する場合の市場価格は、これまではコーン圧片より概ね低価格であり、また加熱大豆より3~4割程度低い価格でした。

一般の牛群において本品の供給が可能な場合、私の泌乳牛の飼料設計には必ず組み込みたい原料です。それは、高泌乳牛の飼料として必要なバイパス蛋白が高い(リジン含量が低いことに注意)、あるいはグルテンフィード等の糟糠類よりエネルギー価が高いことなどが挙げられます。

しかし、日本国内においては、配合飼料原料としては、養鶏、養豚用配合飼料に比べてその利用は少なく、乳牛用配合飼料としては、糟糠類の中では組み込みは少ない傾向があるようです。

この原因を推測するに、乳牛用配合飼料原料としては、コーングルテンフィードの方がCP、TDN値のみを見た場合には、価格的に割りやすい感があります。

しかし、高泌乳牛において、バイパス蛋白の充足や油脂含量によるエネルギー充足においては、他のバイパス蛋白商材や油脂原料を使う場合より割安感があると判断しています。
一方、配合飼料工場において、本品をペレットに組み込んだ場合、配合割合を高めると吸湿性が高い原料であるため夏季などは、ペレットのカビ発生のリスクが高まります。また飼料工場での製造ラインコンベア等への付着も他の原料より高いようです。

また、本品は吸湿性があるため固結するなど、農家さんが本品単品で飼料タンクに保管した場合、ブリッジを起こしやすい原料と言えます。しかし発酵副産物等の性質のためpHが低い特性があり、他の原料より特にカビやすいとは言えないと判断しています。

尚、前述した配合飼料メーカーにおける乳牛用配合飼料へのDDGS組み込みとは異なり、(株)八千穂TMRセンターでは、創業当初よりTMRの飼料原料として、泌乳牛1頭あたり2~3㎏程度を組み込み、TMRの飼料原料としては欠かせない一つになっています。

この記事を書いた人

Ishida

いろんなことに「なぜ」、「なぜ」と問いかける性分が子供の頃からあり、今も続いています。牛は私に「正直」に接してきますが、人は必ずしもそうではないため苦手です。このブログを通して、牛が農家さんに貢献してくれるとともに、牛が健康に長く生きられる術を皆さんといっしょに考えていきたいと思います。