2020年産の飼料用トウモロコシの収穫が始まりました

9月11日から2020年産の飼料用トウモロコシの収穫が始まりました。刈取り期間は10月中旬までを見込んでいます。

過去からの試験圃場の気象データをもとに、気象庁からの気象データとすり合わせたところ8月20日前後には黄熟中期(刈取適期)に達していましたが、現地確認したところ、9月上旬で黄熟中期に達しました。

これは、トウモロコシは有効積算温度(RM)による熟期に達するとの考え方から多少ずれた結果となりました。なぜにこのような結果となったのか、以前大手野菜生産メーカーに勤務されていた研究者と話す機会があり、トウモロコシは積算温度だけでなく日照時間にも影響されることを教えて頂いたことがあります。今年はまさにその状況を示した内容ではないかと考えさせられました。

さて、八千穂地区での収穫は通常のハーベスタに加え自走式ハーベスタを投入し、グループもしくは個人での刈り取りを行っています。これまでの飼料分析の結果も踏まえ、通常のハーベスタで刈り取る場合には黄熟中期、自走式ハーベスタで刈り取る場合には黄熟後期を目安に行っています。

しかしながら、本年は6月から7月まで続いた「梅雨」の影響により湿害による生育不良や病気(とくにすす紋病)が多くみられ、根腐れ病も追従して発生しました。通常ならば、播種時期と刈取適期を計画して行うところでしたが、急遽スケジュールを組み直して刈取を行っています。

収穫量は前出の影響から言わずもがな、昨年比30~40%減少が見込まれてしまいます。自給飼料の減少に加えて2020産の輸入粗飼料の状況も悪く、向こう1年間の飼料高騰は必至です。

TMRセンターの強みを生かして組み合わせの調整で飼料高騰を打開していきたいと思います。

この記事を書いた人

RIRU

八千穂TMRセンターの運営管理者です。創業5周年を記念して当サイトを立ち上げました。実践を武器に通説を斜め目線から読み解き、酪農家のためになる本音トークでの情報提供を行っていきます。