前回のブログにおいて、ホルスタイン育成牛の早期受胎のためには生後6ケ月齢までの初期の発育をよくすることがポイントとお話ししました。
私は酪農家の皆さんに育成牛の種付け月齢は体高が130㎝以上(十字部体高ではそれより2~3㎝高く)かいいのではと話しています。
育成牛の体高を実際測定する場合、すぐ保定できる牛舎では手間はかからずできます。また柱等に印をつけておけば、凡その数値を掴むことはできます。しかし、育成牛の保定・静置が簡単でない牛群も多くあります。
今回使用した計測アプリ(「smart measure」)による高さの測定は0.1mきざみとなっており、体高測定の利用としては、㎝単位の把握はできず、精度を欠くため、種付け月齢の目安である体高130㎝以上のチェックのためとしました。
- まず、建物の壁等を利用して、高さ120㎝、130㎝、140㎝に印をつけ、本スマホアプリでの計測の補正機能を利用して、130㎝以上の高さを1.3mとなるように補正を行いました。その結果、実測130㎝以下で1.2m、140㎝以下で1.3mを示すことを確認しました。
- その後、ある育成牛群の十字部体高を体尺器で実際測り、紹介したスマホアプリでも測り、その数値を比較してみました。
- 結果は冒頭の図に示されるように、概ね体高が各120㎝、130㎝、140㎝以上かを掴むことは可能と判断しました。
尚、実際やってみたい方は、本計測アプリの説明をしているブログ(https://androck.jp/app/tool/measurement/smart-measure/)があります。牛の体高だけでなく、何か高さを知りたい時に役立てもらえればと思います。
今は無料のアプリではこの程度の確認しかできませんが、センサー、AI技術の進歩は目覚ましく、何れ酪農さんでも牛の体格を簡単に精度よく測れる時が来ると思っており、酪農分野への応用を期待したいところです。